2021年4月13日火曜日

ミャンマー情勢が悪化する中で、RCEP協定を批准することは軍事政権を認めることになる

 現在、国会で審議中のRCEP協定(地域的な包括経済連携協定)には、ASEAN10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国の計15カ国が参加している。

ASEAN加盟国として、またアジアの後発開発途上国(LDC)としてミャンマー、ラオス、カンボジアも参加しているが、現在ミャンマーでは軍による市民へのすさまじい弾圧と殺人が行われている。

こうした中、「経済連携協定」をミャンマーと結ぶことは、軍による弾圧・殺人を承認することに他ならない。RCEP参加国の市民社会は多くの懸念と批准反対の声をあげている。本日(4月13日)、オーストラリア労働組合評議会(ACTU)が出したモリソン政権への批判を紹介する。

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オーストラリア労働組合評議会(ACTU)は、ミャンマーの軍事政権との新たな貿易協定を推し進めたモリソン政権を非難する。

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ACTUは、本日行われたミャンマーに関する聴聞会委員会において、ミャンマーとの貿易を含む地域包括的経済連携協定(RCEP)の批准を進める連邦政府を非難した。

ACTUは本日、外務・援助小委員会のミャンマーに関する聴聞委員会に出席する。

オーストラリアは、軍事政権と新たな貿易協定を結ぶことで、同政権を正当化し、さらに定着させる危険性がある。RCEPは、中国、日本、ニュージーランド、韓国、ASEAN10カ国(ミャンマーを含む)が参加する世界最大の貿易協定であり、オーストラリアが批准することで、軍事政権との貿易が正当化されることになる。

 軍事政権に対するオーストラリアの不作為は、2013年の貿易投資枠組協定に基づいてミャンマーとの貿易関与を最近停止した米国を含む、他の先進民主主義国と比較しても明らかだ。

さらに、RCEPには労働に関する章がなく、児童労働や奴隷に対するものも含め、労働者の保護が盛り込まれていない。国際労働組合総連合(ITUC)が発表した「2020年世界人権指数」によると、RCEP締約国15カ国のうち半数以上の国が、世界で最も働きにくい国のひとつにランクされている。

 ACTUは、RCEPを批准しないことに加えて、モリソン政府に対し、ミャンマー軍とその指導者、ビジネス関係者、ビジネスパートナーに対する制裁措置を直ちに実施することを求る。

 RCEP2021318日に議会に提出された。以下はACTUのミシェル・オニール会長の発言の引用である。

「オーストラリアは、ミャンマーでの暴力行為への対応が遅れている。私たちは地域のリーダーであるべきであり、軍事政権へのすべての支援と収入の流れを止め、民主主義への復帰を支援するために、強力な行動を取るべきである」。

「これまでに700人以上の民間人が軍によって殺害されており、オーストラリア政府は、軍と協力したり貿易をすることでクーデターを正当化してはならない。オーストラリア政府は、軍事政権に対する制裁を実施し、新たな貿易協定を締結してはならない」

「労働者と労働組合は、軍事政権の終焉を求めて抗議する市民的不服従運動の先頭に立っており、我々は彼らと連帯している」

「ミャンマーの人々は、軍事政権を望まず、政権への資金の流れを止めたいがために、命を懸けて経済を停止させる行動を取っている。モリソン政府は、RCEPの批准を進め、制裁を加えないことで、彼らの努力を台無しにしている」

 (原文)ACTU condemns the Morrison Government for pressing ahead with new trade agreement with military regime in Myanmar

https://www.actu.org.au/actu-media/media-releases/2021/actu-condemns-the-morrison-government-for-pressing-ahead-with-new-trade-agreement-with-military-regime-in-myanmar

(翻訳)内田聖子

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